マルカフェ文藝部季刊誌「棕櫚」創刊号

季刊誌「棕櫚shuro」創刊号に作品が掲載されました

2013/05/13

マルカフェ文藝部 季刊誌「棕櫚shuro」 創刊号にオカザキデザインの作品「夜桜紋様」が掲載されました。

この季刊誌「棕櫚〜しゅろ〜」は東京都大田区にある「マルカフェ」さんに集う、クリエイターの方達の作品が集まった総合文藝誌です。

 
●こちらからIPhoneの方は無料でダウンロードできます。
http://ameroad.net/l/dDN

 

●UPUB版 棕櫚。こちらも無料ダウンロードが開始されました!
http://upub.jp/books/9948
【推奨環境】対応OS:Windows XP, Vista, 7、Mac OS X 10.4以降 対応ブラウザー:IE7,8 Firefox3,4 Google Chrome, Safari4,5

【作家】 石川友助/市川すなお/オカザキトモノリ/葛城美保子/カフェラテ/鈴木清涜/玉虫/津川智宏/中川マルカ/なかぎりせいじ/なかのまみ
【企画・編集】 中川マルカ
【HP】 http://malucafe.com/bungei/ 

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【小説】

四代目石川友助「失われた時間」
文藝部のトリックスター/神頼み、人頼み。地下で交錯するそれぞれの思惑。果たして雨は上がるのだろうか。地下鉄の出口で展開される日常的な風景に異常なにじみが広がっていく様は、諸星大二郎の世界を想起させる。

市川すなお「笑いまち」
背広をまとう純文小説家/光まち、笑いまち。撮影におけるわずか数時間の展開のなかに人間の業と性を、のびやかに心地よく描き出す。日焼けした子供の肌に顔をうずめるような読後感が魅力。

カフェラテ「同太郎のお見舞い」
「入江庵」主宰。文藝部のナイスガイ/てくてく見舞いの道すがら。何も起こらない。何も起こらない。何も起こらない。あくまでリアルな目線でなぞる不可思議な作風は、もはやパンク。見事なことばの積み重ねに、メビウスの絵に遊ぶような錯覚を覚え。

鈴木清涜(犬神博士)「Kühleborn」

幾千の愛のかたちを知る幻想小説家/ひたりひそやかに、少女のもとに忍び寄る青髭が如き狂気の愛。わたしが溶けてなくなるまで、愛して愛して愛して愛して。時間の波圧す濁った水の中、さいごにのこるは…ゆらめく幻想と官能の世界を精緻に描いた問題作。

中川マルカ「河童のようなもの」
マルカフェ文藝部部長。自称メルヘン官能小説家/ごろんと隣に横たわる、ちいさな河童のようなそれ。僕の手でそっと触れてみる。犬神博士曰く「注目すべきは普通の人間がコッチの世界に憧れて書いたものではなく、アッチの人間が普通に書いている」らしき、掌握小説。

なかぎりせいじ「五一〇号室」
自由律の会「ア・ぽろん」代表。飄々とした作風が魅力の短編の名手/男と、子ども。とあるビジネスホテルでの、ぞくり、しずかでやさしい交流を描く。リアルな描写にゾクッとするようなひとたらし。「あなたの知らない世界」ノベライズ版とでもいうべきか。軽妙な語りが、気分を盛り上げる。

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【随筆・レポート】

玉虫「カフェという我が繭について。」
野心に燃えるさすらいの俳人/両親の営む喫茶店の記憶、学生時代に身を寄せたカフェでの記憶。はたはた畳むナフキンと、こりこり綴る小説と、ちいさな空間にまつわる思い出を、ささやかな決意と共に綴る。

中川マルカ「スポラディックE層のつくり方」
連作短編小説「スポラディックE層」メイキング。毎度の見切り発車を省みると言うよりはそこにしかない瞬発力をたのしむわるいくせ。企画、制作の経緯を振り返る。

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【漫画・イラスト】

オカザキトモノリ「夜桜紋様」
北九州が誇るハイパーグラフィックデザイナー/ある夜の桜。小倉の桜。紋様は本来視覚のグリッチな記号化なのではないかとあらためて認識させられる、素晴らしい空間展開。オカザキピンクも艶やかに。現代版若冲降臨か。

葛城美保子「触れる・動かす」
踊り手を空間で捉えるクロッキー絵師/今にも踊りだしそうな、滑らかな線。「躍動感」のことばに収斂するにとどまらず。筆圧にいたるまで描き手に追体験することで、全体から匂い立つエロティックなものに浸ることが出来る。

津川智宏「幽霊病棟」(夢:なかぎりせいじ/絵:津川智宏)
同人紙「800」編集長。福岡デザイン界の重鎮/歓迎の歌、さざめく笑い声。奇妙な面々が待ち受けるあたらしい勤務地。なかぎりせいじによる訥々とした語り口に、空気を自在に操る筆力の鍔迫り合い。アングラ系一級エンタメ、まさに夢のコラボレーション作品。

なかのまみ「じっと」「あの娘の好きな花」「春をのぞき見る」
気鋭の絵本作家/かえる、ふくろう、やわらかな花弁…愛くるしさとユーモアと、生きとし生けるものに注がれる愛に満ちた目線が魅力。物語性のある構図、世界の広がりを感じさせる余白の美しさは、必見。「棕櫚shuro」表紙絵『ゴミの山』、扉絵『しゅろ』、担当。彼女の右手には、神が宿る。

→ マルカフェ
棕櫚発信地のマルカフェはとても居心地の良い空間で元々はマーブルアートの作家である三浦永年氏のアトリエだったそうで、建物の内外からクリエイティブな匂いがプンプンするとてもナイスなカフェです。
大人の隠れ家の様な場所で特製の薫製料理は絶品ですm(_ _)m
大田区の御嶽山駅より徒歩5分の場所にあります。とてもオススメです。
http://malucafe.com/


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